物流ウィークリーより

 

物流ウィークリーの記事より

http://weekly-net.jp/2010/11/post-297.html

 

いくら運賃が下がっても、「無料」で走る運送事業者はいない。

しかし、通販業者を中心に「送料無料」を掲げる業者が増加している。

中には不当に安い送料をつける場合もあるという。「送料無料」の現状を追った。

マイボイスコムが実施したインターネットショッピングサイトの利用に関する調査

(2010年7月)によると、利用するサイトの選択理由は「配送料の安さ・無料」が挙げられており

「配送料がネット通販の重要な要素」と指摘している。 

消費者は「送料(輸送費)は安ければ安い方がいい」という意識が強い。

それを裏付けるようにネット通販関係者は「送料が高いとユーザーは寄ってこない。

商品が3000円で送料が1000円の場合、商品価格を3800円にして送料200円にする。

こちらの方がユーザーの食いつきがいい」という。

「もちろん、販売業者の中には輸送費はかかって当然のものだから、

きちんと正規の価格で送料を請求する業者も少なくないが、

ネット事業では失敗することが多い」と指摘する。

「ユーザーは送料無料が当然のように考えている」とも話す。

同関係者の言うとおり、ネット通販大手のアマゾンは、

これまで実施してきた配送無料キャンペーンを正式にサービス化。

1回300円の通常配送料が事実上の廃止となる。

楽天市場は、送料無料の商品だけを集めた「送料無料市場」という特設ページを公開。

商品は、ジャンルやキーワードで検索できる。

ネット販売業者がつけた「不当に安い送料」が消費者に広まれば、

運賃下落要因の一つになりかねない。もちろん、運賃値引き交渉はあるにせよ、

基本的には「送料無料」の負担は販売会社が負うことになる。

しかし、消費者の購買意欲をかき立てるための「送料無料」が実施される裏には、

消費者に「物流コスト」の正当性が浸透していない現実がある。

トラック業界は今後、「どんなものにも輸送コストが必要」というPRをする

必要があるのではないだろうか。このままでは「運賃下落」が進んでいくのは明らかだ。

どんなものにも物流コストはかかる。京都市左京区で展示会などを実施する

「みやこめっせ」を運営する京都産業振興センターでは、

平成21年度で清掃委託費として1億8100万円を計上している。

その中には当然、「ゴミを移動させる」費用も含まれている。

家庭ゴミでも、市内の隅々を走るパッカー車を見れば、

「ゴミ」の回収に「物流コスト」が発生していることは一目瞭然だろう。

「買った商品に送料がかかるのは許せない」という意識は、

「ゴミを捨てるのにコストがかかるのはイヤ」という意識にもつながるようだ。

環境省によれば、平成21年度の「廃家電の不法投棄等の状況」によると

廃家電4品目(エアコン、テレビ、電気冷蔵庫・電気冷凍庫、電気洗濯機・衣類乾燥機)

の全国不法投棄台数は、13万3207台(前年度11万9381台)。

廃家電の不法投棄台数(増加分)の大部分は、ブラウン管式テレビが占めている。

家電リサイクル法が影響していると考えられている。(小西克弥)

 

2010年11月12日 物流ウィークリーより